after・withコロナ――
ある看護部長さんの悩み
「当院の新人教育体制はしっかりとできていると自負しています。ですが、看護スタッフが400名以上もいると、方針や指導が末端まで行き届かないのか、新人と先輩とのいざこざが絶えず、入職して数か月で離職者続出……という病棟さえあり、頭を悩ませています」
1対1の人間関係をどう指導する?
どんなに優れた教育体制があっても、1対1の人間関係は、別物です。看護部長や病棟師長が注意・指導を繰り返しても、見えないところで〝事〟は起こります。新人看護師がどんなことで困っているのかはなかなか見えてきません。
参考までに、数年前にある看護学校で卒業生に行ったアンケート調査の結果を抜粋してみました。急性期など忙しい病院に就職した学生さんが比較的多いようにも感じますが、どこの看護学校でも大差はないでしょう。
看護部内の人間関係についての困りごとやトラブルは、民間病院でも大学病院でも大差はありません。新人看護師のこんな思いを先輩たちはおそらく知らないはず。知っていても「それが当たり前」と自覚症状がないかもしれません。
コロナ禍以前の平時の看護現場がこの状況ですから、コロナ禍で迎え入れる「不安いっぱい」の新卒看護師にはより寛容な配慮が必要でしょう。
「看護部あるある」を端的明瞭に表現した禁句集
指導するスタッフが新人看護師に対して使ってはいけない禁句集を職場風土の改善につなげたという事例をひとつ紹介します。
2年ほど前のことですが、ある病院のナースステーションに掲示された「張り紙」がツイッターに投稿されて話題になりました。看護現場の〝縮図〟というか、「看護部あるある」というか、実に端的明瞭、ユーモアさえ感じる〝快作〟です。
でもこれって、看護部に限らず、どこの会社にも、また子育てにもあてはまる「あるある」ですよね。
この張り紙は、パワハラの芽を摘むのにも効果があるものと思われます。看護部長や病棟師長が細かいことをゴチャゴチャ言うよりも、ましてや厚労省が作成したパワハラ防止啓発ポスターを掲示するよりも、何倍もの効果があると、私は考えます。
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